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一口健康メモ

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山形県 山形市

▼歩けていれば骨折ではない?

市立病院済生館整形外科 林耕宇

大腿骨(太ももの骨)の内と脚の付け根の部分の骨折の総称を、大腿(だいたい)骨近位部骨折といいます。寝たきりや要介護になる原因の4分の1が、この大腿骨近位部骨折です。この骨折は、高齢化社会が進むにつれて増加しています。
高齢者が転倒して股関節を痛めてしまうと、大腿骨近位部骨折をしている可能性があります。その場合、救急車で股関節を曲げた姿勢で運ばれてくることがほとんどです。しかし、大腿骨近位部骨折で骨折部にズレがほとんどない場合は、痛みがありながらも足を動かすことができるため、まれに、同骨折を受傷したにも関わらず、歩いて受診される方もいます。
骨折部がズレていない場合は、スクリューやピンで固定する、身体にかかる負担が少ない手術で済むのに対し、痛いながら歩いていると、最終的に骨折部が大きくズレてしまい、人工骨置換術という、負担が大きい手術が必要になります。また、不顕性骨折という、レントゲンで骨折部が分からない場合は、CTやMRIの検査まで必要になることもあります。
皆さんも転倒した後、股関節の痛みが軽快しない場合は早めにお近くの整形外科を受診してください。

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